プレ思春期

思春期の反抗期。これさえできればラクに乗り切れる!

思春期になると顕著になる子どもの反抗期。

親だって疲れているのに何を言っても反抗、反抗。

この状況をどうにかしたくて、本やネットで対応策を調べて試してみるも、どうにも上手くいかない。

そんな経験はありませんか?

そういった親御さんの悩みに応えてくれるのがこの本です。

沼田晶弘著

『もう「反抗期」で悩まない!親も子どももラクになる“ぬまっち流”思考法

著者紹介

著者のぬまっち先生こと沼田晶弘氏は、児童の自主性、自立性を引き出す斬新でユニークな授業が数多くのメディアで取り上げられている現役小学校教諭。

(このページでは親しみを込めて“ぬまっち先生”と呼ばせていただきます)

なぜ数ある対策本の中でもこの本がオススメなのか、思春期に足を踏み入れたばかりの娘を持つ筆者DONGURIはこの本を読んでどう変わったのか、実体験をもとにお伝えしていきます。

DONGURI

3児の母。長女は思春期に足を踏み入れたばかりの小学校中学年。長男は思春期予備軍の小学校低学年です。

自らの体験も交えながら、同じ悩みを持つ親御さんの問題解決に向けてお役に立てる情報を発信していきます。

この本をオススメする理由

ぬまっち先生は、相手(子ども)ではなく自分のマインドを変えることで解決できるといいます。

「反抗期」解決のカギは、お母さん、お父さんのなかにある

本書より引用

反抗期と捉えると身構えてしまいますが、反抗期とはつまり自己主張ができるようになった成長の証。

重要なのは、子どもを変えようとするのではなく、親が気持ちを切り替える“マインドセット”にあるということです。

“マインドセット”ができたら、その子の主張に対してどのように向き合い、どのように対話をしていくかをトライアンドエラーを繰り返しながら掴んでいきます。

この”マインドセット”の概念だけでも反抗期の子どもと向き合う上で私に余裕を与えてくれましたが、さらにぬまっち先生は細かいアドバイスを与えてくれます。

次章ではその中で実践してみてよかったことをご紹介します。

実践してみてよかったこと

「毎日コツコツ」の習慣づけはもう古い

大事なのは、「コツコツ続ける習慣」を身につけることではなく、「やらなければならないことをやる習慣」を身につけることです。

本書より引用

ハッとしました。

何事も毎日コツコツやることが重要だ、「嫌だから今日はサボる」のはダメなことだと思い込んできましたが、コツコツ続けなくとも、やらなければならないことができればそれでいいのだ、と。

このアドバイスを受けて、試しに一つ実践してみました。

小学生の長女と長男はそれぞれ体育系の習い事をしており、大会や発表会に向けて家でも毎日練習を続けてきました。

疲れていても、嫌だと言っても、毎日決まった時間になると練習。

他にやりたいことがある小学生たちは時間になってもぐだぐだしているので、親が声掛けをして練習タイムが始まる。

そんな感じでやる気のある日、ない日のムラがある中、とにかく日々練習。

明らかにやる気がないので叱ってしまう日もしばしば。

当然、子どもたちにとっては“やらされ感”満載です。

そこでこの本のアドバイス通り、やり方を変えてみました。

まず子どもたちと目標を明確にすり合わせた上で、練習のタイミングは自分で決めてよし。

毎日練習してもいいし、休む日があってもいい。

ただ目指すべきは「毎日練習」ではなく「最終的な目標達成」。

そのやり方に変えてから、子どもたちから“やらされ感”が消えました。

時計を見て、自分たちから練習を始めるようになり、目標に対して自分に足りないことを重点的に練習するようになりました。

変わったのは子どもだけではありません。

この方法に変えてからまだ「やりたくないから」という理由で練習をしなかった日はありませんが、そんな日があってもいいよね、と思える心の余裕が私に生まれました。

以前までのやり方では「“嫌だから今日はサボる”はナシだよ!」と言っていたでしょう。

まだ大会・発表会前なので結果はわかりませんが、目標達成に向けて自分から考えて動いてくれるようになった子どもたちを見て、子どもの主張と向き合う大切さが身に染みました。

もちろん毎日コツコツ頑張ることが大事なこともあります。

でも、それを子どもに押し付けるべきではない。

毎日でなくとも、長いスパンで見て「やらなければならないこと」が出来てさえいればそれでいいのです。

今後実践してみたいこと

「結果が悪かったら、子どもが傷つく」「失敗したらかわいそう」という心配ばかり先行させて、できなかったことをできたようにごまかすのではなく、しっかり失敗させることがお子さんの学びにつながります。

本書より引用

これは耳が痛い・・

本書では「お皿洗い」の例が取り上げられていました。

子どもにお皿洗いを任せたところ、床がびしゃびしゃに。

親としてはこれ以上被害が拡大しないうちに「水の勢いが強いよ」とレバーを調節したり、床を拭いたりしたいところですが、そこをグッと我慢。

後の掃除が大変だよ〜と思いながらも、グッと我慢。

失敗を親がカバーして手に入れた成功体験は、子どもの学びにつながらないということです。

しっかりと床を濡らした責任を自分で負って拭いてもらうところまでやって始めて、次失敗しないためにはどうするか子ども自身に学ばせるのです。

後が大変になるからと、手出し口出しをしてしまうことはよくあります。

でも、失敗を乗り越える機会を子どもから奪ってしまっていたんですね。

子どもの主張を受け止めること、そして子どもに全てを任せること。

失敗も含め、自分と向き合える子に成長できるよう、親も子どもの主張とうまく付き合う方法を模索していくことが大切ですね。

まとめ

思春期に突入し顕著になった我が子の反抗期に戸惑う親御さんはたくさんいます。

私もそのひとりでした。

でもこの本と出会って、大切なのは親の気の持ちようだということがわかりました。

いざ自分がマインドを切り替えてみると、相手(子ども)を変えるよりもなんて簡単なんだということに気が付きます。

もちろん、それでも一筋縄ではいきません。タイミングや状況によっても対話の仕方は変わりますし、その子にピッタリの向き合い方を日々探っていくしかないのです。

でも、その子にとってのピッタリの向き合い方を見つけられるのは親だからこそ。

また余裕がなくなった時に本書を読み返すことで、「この子の親でいられること」に幸せを感じつつ、反抗期をひとつの成長として楽しめるマインドをマスターしていこうと思います!