「うちの子、最近反抗することが増えてきたな・・」
「まだ小学校中学年だけど、もう思春期!?」
小学校中学年、早ければ低学年のお子さんにも見られる“反抗期”。
「あれ?今までと少し様子が違うな・・」
「学校で何かあったのかな・・」
と不安になるママたちも多いでしょう。
それは、お子さんが“プレ思春期”に突入したからかもしれません。
私もそのひとりでした。
思春期って早くても高学年くらいからだよね〜と思っていたら、くるわくるわ反抗の嵐。
初めは戸惑いましたが、思春期、プレ思春期に関する様々な書に助けられ、気持ちを切り替えることができてからはプレ思春期の我が子と接するのが楽しくなりました。
そう!解決策は“子どもから反抗をなくすこと”ではなく、“親が気持ちを切り替えること”にあるのです。
ここでは、実体験や関連書籍から得た“プレ思春期”の対処法をご紹介します。
これからやって来る子どもの思春期を少しでも余裕を持って迎えられるよう、一緒にコツを会得しましょう!
筆者紹介
3児の母。長女はプレ思春期真っ只中の小学校中学年。長男はプレ思春期予備軍の小学校低学年です。
自らの体験も交えながら、同じ悩みを持つ親御さんの問題解決に向けてお役に立てる情報を発信していきます。
沼田晶弘著『もう「反抗期」で悩まない!親も子どももラクになる“ぬまっち流”思考法
汐見稔幸・渡辺弥生監修『エール プレ思春期のママへ』
星一郎著『10代の子には「親の話し方」を変えなさい』
坂本フジヱ著『ばあちゃん助産師 10歳からの子育てよろず相談』
1 そもそも“プレ思春期”とは?
1“プレ思春期”は何歳くらいから始まるの?
2“プレ思春期”の子どもたちが反抗する理由
2 これが出来れば思春期だって怖くない!“プレ思春期”対処法
1子どもを変えようとするのではなく、親が気持ちを切り替える
2親も意見を言っていい
3子どもは他人であると考える
ジャンプできる目次
1 そもそも“プレ思春期”とは?
1 “プレ思春期”は何歳くらいから始まるの?
8〜10歳(早ければ7歳頃〜)の、思春期を迎える前の時期をプレ思春期と呼びます。
一般的には小学校高学年〜の思春期に始まる反抗期を第二次反抗期と呼ばれていますが、それよりも早い段階で反抗期を迎える子も多く、小学校中学年頃から始まる不安定な時期を近年では“プレ思春期”と表現することが増えてきました。
「9歳の壁」「10歳の壁」と呼ばれることもあります。
2 “プレ思春期”の子どもたちが反抗する理由
中学年になると勉強の内容も複雑になることに加え、第二次性徴も始まることで、心身ともに個人差が出やすい時期に入ります。
また、抽象的な視野を持って自分と他人を比べることができるようになるのもこの年齢。
周りの子と自分を比較して「どうして自分は・・」と悩みを抱えやすくなる時期でもあるのです。
「思春期はもう少し先だと思っていたのに、もう徐々に始まりつつあるのか・・」と不安になりますよね。
でも大丈夫!反抗期と捉えると身構えてしまいますが、反抗=自己主張。
親の言いなりではなく、自己主張ができるようになったのだと気持ちを切り替えてしまえばこちらのもの。
次章では、子どもたちの自己主張と向き合っていく具体的な方法をお伝えします。
2 これが出来れば思春期だって怖くない!“プレ思春期”対処法
1 子どもを変えようとするのではなく、親が気持ちを切り替える
具体的な方法といっても、実際は「こう言われたらこうする」など的確な解決策があるわけではありません。
「とにかく対話する!」これに尽きます。
そもそもお子さんは、親御さんを困らせたくて反抗しているわけではありません。
反抗するには何かしらの主張(理由)があるのです。
その自己主張ができるようになった成長の証ということですね。
それを理解した上で、相手(子ども)を変えようとするのではなく、親御さん自身の気の持ちようを変えてみるのです。
お子さんが2〜3歳のイヤイヤ期を迎えた時のことを思い出してみてください。
初めは戸惑いますが、自我が芽生えて「あれもイヤ、これもイヤ」と主張できるようになったんだなとわかればこちらにも気持ちに余裕ができて「嫌なんだね、そうなんだね」と受け止めてあげられたという経験はありませんか?
ちなみに、偉そうに言っていますが、私は1人目の長女の時にはこのことに気づいてあげることができず、毎日イライラした生活を送っていました・・
2人目、3人目と経験するうちにイヤイヤ期マインドをセットすることができ、あれ?魔の2歳児って何だっけ?と思うような余裕を持って接することができるようになりました。
ごめんよ、長女。母も試行錯誤なのです。
話が逸れましたが、プレ思春期の反抗も、イヤイヤ期と同じだということです。
主張があるのは成長の証。それを口や態度に出せるようになったということです。
「お、ハンコウ来たな!何か思うことがあるんだな!」くらい余裕綽々で受けてやればいいのです。
2 親も意見を言っていい
とはいえ、子どものことを思って発した言葉に対して「うるさい」「えー」「(無視)」などの反応が返ってくるとイラッとしちゃいますよね。
「はいはい、今日も主張してるな」と思って流すのもひとつですが、そればかりで「反抗していれば親の言うことを聞かなくていいんだ」と思われてしまっては問題は解決しません。
親だって、意見を言っていいんです。
その時に重要なのは、同じ温度になって言い争いをするのではなく、子どもの主張を受け止めた上で「対話をする」ということです。
例えば学校から帰ってきてすぐに宿題をしてほしいのに、「え〜」といってなかなか始めない。そんな日もあると思います。
そこで「でも今やらないでいつやるの!?やらないまま学校行くことになっても知らないからね!」などと言ってしまうと、子どもも同じようにヒートアップするか、内心「うるせぇ・・」と思いながら嫌々やってまた別の日に同じことの繰り返しになるかです。
でもその「え〜」の言葉の中には、何か主張が隠れているはず。
「他にやりたいことがある」かもしれないし、「学校で嫌なことがあってそんな気分じゃない」「ただただ面倒臭い」など主張は様々でしょう。
まずはその主張を聞いた上で、時間に余裕があるのであれば「今すぐでなくても寝るまでに終わればいいや」と譲るのもひとつですし、習い事の都合などで宿題を今するしかないのであれば「気持ちはわかるけど、習い事から帰った後にぐだぐだできるように今やっておいた方がいいと思うな」と「私はこう思うよ」というひとりの意見として伝えると子ども側も納得しやすいもの。
その対話の仕方については、タイミングなども見ながら、それぞれのお子さんに合った対話の仕方を日々探っていくことで培われていきます。
まずは「相手(子ども)にも言い分がある」ということをわかって応対すること。その上で親だって意見を言っていいのです。
3 子どもは他人であると考える
親の意見を伝える際に、まずは子どもの主張を受け入れるところから、というお話をしましたが、その他にも大事なことがあります。
それは「子どもは他人(別の人間)である」ということを認識することです。
そもそも親が「反抗された」と感じるのは、子どもに対して「こうなって欲しい」「こうした方が大人になってから苦労しない」などの期待が少なからずあるから。
その期待に反した発言や行動を子どもが取ったときに、「反抗された」と感じるのです。
でも、子どもは子ども。親の分身ではありません。別の人間です。
一方的に言うことを聞かせるのではなく、主張を受け止めて、対話をする。
今は宿題したくない!と主張するなら、「じゃあいつまでに終わらせる?」と質問をして子ども側に決めさせるのもいい方法です。
まとめ
ここまでさらっとお伝えしてきましたが、この“日々探っていく作業”が大変なんですよね。
親も試行錯誤というわけです・・
でも、「相手(子ども)にも言い分がある」ということをわかって応対するのとそうでないのとで、ただの言い争いになるか、親子の「対話」になるかが違ってきます。
私も今まで子どもの主張を「反抗だ」と捉えてしまっていましたが、ただ自己主張しているだけだとわかったら、またひとつ成長したんだなと余裕を持って対応できることも増えてきました。(まだ五分五分ですが・・余裕を持つって本当に難しい・・)
少しずつ、ゆっくりでいいんです。
親が変われば、子どもも変わる。
親に少しの余裕が生まれて笑顔が増えると、それは子どもにも広がります。
子育てって、時期によってもその子によっても全然違うから難しい。
でも、子育てを楽しむコツはたくさんあります。
一緒にプレ思春期、楽しんで乗り切りましょうね!